最近、脱水症による死亡のニュースが多く報道されている。
ほとんどの人は、毎日水を飲んでいれば問題ないだろうと思っているが、高齢者になるほど、マメに水を飲んでいるようで、実は水分が足りてないと言った事がよくある。
目次
「脱水症」とは、「体液」が失われた状態ですが単なる「水」不足ではなく、ミネラルの一つであるナトリウム(塩)と水分が同時に不足している状態のことを指します。
体液は、主にカラダの水分・電解質・たんぱく質で構成されており・・・ 酸素や栄養分の運搬や体温調整、カラダの環境維持など、とても大切な役割を担っています。
そのため、体液が不足することで、酸素や栄養素がうまく運ばれない状態になり老廃物が排出されない、体温をうまく調整できないなどの問題が生じてしまいます。
特に体内の水分量が少なくなる高齢者は、気をつけたい症状です。 本人も気が付かない間に「かくれ脱水」となっていることもあります。
尿や汗、呼吸によって、でさえ体液が失われます、その分を補充できるだけ水分を取らないと脱水状態になりはじめるのです。
そして脱水状態になると、のどが乾くだけでは済みません。 全身の機能に大きな影響が現れます。
僕自身は気がつくと水分補給をしていますが・・・ それでも水分量が足りていないようです。
水分補給はこまめに行うことが大前提です。
「のどが乾いた」と感じたときは、すでに身体の中で水が足りていないというサインです。脱水症状を予防するためには「のどが乾く」前に、少量ずつこまめに水分補給をしましょう。
夏はペットボトルや水筒に、水やお茶を入れて持ち歩く習慣をつけ、いつでもどこでも水分補給ができるようにしましょう。
私達は寝ているだけで、体内の水分を500ml以上も失っています。 そのため、就寝前と起床後の水分補給がとても重要です。
深夜や早朝に脳梗塞などの発症率が高いのも脱水が関係あると言われています。 どんなときでも、就寝前と起床後の水分補給を必ずしましょう。
脱水症のやっかいなところは症状が出にくい点です。 本人や周りの人が気付かない間に脱水症になりかけていることもあります。
脱水状態(脱水症)になる原因について、そして気をつけた方がよさそうな、脱水状態の症状について、もっと知っておきましょう。
では一体、1日にどれくらい水を飲めばよいのでしょう?
1日に少なくともコップ8杯の水を飲むと良いと言った大まかな原則を聞いてきた。
しかし必要な水の量は、個人や、活動量、住んでいる場所の気候、水以外の飲み物や果物や野菜といった食品から摂取する量によって変わります。
また、病人は下痢や嘔吐で失った水分を補うために、より多くの水を摂取する必要があります。子どもと、年配の人は、脱水状態にならないためにより多くの水を必要とする傾向があります。
体重あたりの水分量
私たちのカラダは、毎日水分を失っています。尿や便、汗、呼吸などにより、一日に2リットルもの水分がカラダから出て行ってしまっているのです。
一日で失われる水分量は高齢者で約2500㎖と言われています。
体内の水分量のバランスを保つためには、失った分をとらないといけません。 そのため、一般的に高齢者は食事以外で一日1000~1500㎖の水分摂取が必要になります。
photo credit: 日本コカ・コーラー株式会社 (飲料アカデミー)
カラダの体液のバランスを保つためには、出ていった分だけ入れないといけません。
そのためには、身体の声に耳を傾け、のどが渇いたと感じたら水を飲むこと。 身体活動をする前、している間、終わった後にも、水を飲む方がよいでしょう。
もちろん水を飲むだけでなく、果物や野菜など水分の多い食べ物をたくさん取るようにするのも、失った体液を補充する方法です。
昔からの日本の食事は欧米食に比べ、水分を多く含む食事でした。 またお茶をのみながら、おしゃべりをする機会も多かったのです。
しかし最近は食事からの水分量が減っています。 まめに水分補給をしましょう。
脱水症となりやすいのは、子どもと65歳以上の高齢者と言われています。 高齢者が脱水症になりやすく、その重症度を紹介します。
脱水症を軽く考えてはいけません、程度によっては命にかかわることもあるのです。
さらに、脱水症により、血液が濃くドロドロの状態になることで血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞の引き金になる可能性もあることを覚えておきましょう。
手の親指の爪を押す
指先には毛細血管があります。水分が不足している状態では血流が悪くなるので、親指の爪を押したとき白い状態から赤い状態に戻りにくくなります。 目安は3秒。3秒程度で赤みが戻らない場合は、脱水症の疑いがあります。
手の甲の皮膚をひっぱる
皮膚には水分が多く含まれています。脱水症では、皮膚の水分も不足し、肌の弾力が減るため皮膚がもとに戻りにくくなります。目安は3秒。3秒で皮膚が戻らなければ脱水症の疑いがあります。
舌の状態を見る
健康な人の舌は色が赤く、表面はなめらかです。対して、脱水症になっている状態だと、舌の表面に光沢がなく、赤黒く乾いています。
濃い色の、または紅茶色の尿
体内の総水分量が多いほど、尿は透明になります。 色が濃いのは、濃縮しているということで、もっと水を飲んでというサインです。
筋肉がつる(けいれんする)
水分を補給しないと脱水症状になり、血液がドロドロになり血液の循環が悪く 筋肉にゆく血液が足りなくなり、けいれんを起こすことになります。
便秘
腎臓と同じく、消化系もスムーズにはたらくには大量の水が必要になります。 水は食べ物が腸内を動くようにするとともに、腸を健康かつ効率的に保ちます。
便秘は、老廃物を運んで身体の外に出すための体液が足りないという サインでもあります。
疲れ
夏バテ、いつもより疲れる、これは脱水症状が原因かもしれません。 体内に水分が十分にないと、血圧が下がり脳に行く血流が遅くなり心拍数が上がります。 この状態は全部、エネルギーを使い果たしたように感じる結果につながるものです。
頭痛
脳が正しくはたらくために必要な体液が足りないと、さまざまな症状が現れます。 頭痛がいちばん多く脱水状態は片頭痛のよくある原因、めまい、意識がもうろうとする。
頭がクラクラする、気を失う、などは、すぐに水分を補給する必要があるという最も極端なサインです。
このようなサインは自分ですぐに確認できる方法です。 この様なサインを感じたらスグに水分補給をしましょう。
軽度から中度の脱水状態を治すには、身体が失った水分を補充します。
軽い症状なら・・・?
水を飲むだけでなく、塩分を含む何かを食べると身体が体液を維持しやすくなります。
水はガブ飲みするより、少しずつのみましょう。 一度にたくさん飲むと胃に負担がかかり過ぎて吐き気をもよおすことがあります。
脱水症状が中度くらいの場合は・・・?
応急処置として、「電解質」を含むスポーツドリンクを飲みます。
電解質は体液に含まれるミネラルで、汗をたくさんかいたときは 身体の水分と同時に電解質も補充が必要です。
重症の人は・・・?
すぐに病院で診てもらう方がよいでしょう。 激しい嘔吐、精神状態の変化、気絶などは助けを求めるべき確かなサインと言えます。
熱中症予防には、肥満や虚弱体質等の身体の状態や高血圧、心疾患、糖尿病などの病気を予防することが大事です。
カリウム、ビタミンB1、クエン酸を摂りましょう。医師から特別な食事療法の指示を受けている方はその指示を守ってください。
きゅうり、トマト、なす、トウモロコシ、オクラ、ゴーヤ、モロヘイヤなどの夏野菜
夏が旬の野菜や果物は水分が多く、体を冷やす作用があります。
疲労回復に役立つビタミンB群や体の調子を整え免疫力を高めてくれるビタミンCも多く含んでいるため、熱中症予防に適しています。
抗酸化力も高いので、美容・健康面での効果も期待大です。
【参考サイト】
環境省熱中症予防情報サイト熱中症環境保健マニュアル
熱中症診療ガイドライン2015-厚生労働省