作品もしくは、ものづくりにはコンセプトが大切と言うお話いたしました
何をどの様に創るかという概念がいかに大切かも知りました.
参照: 僕が学んだコンセプトの大切さ
ものを作る上ではしっかりイメージしてから作ることそして
イメージには・・・?
ハーモニックイメージと
オリジナルイメージがあること
そのいずれかで成り立っていること、しっかりした
イメージと強い目的意識を持ってつくることで人の感情に
訴えることができることも分かりました。
実際はコンセプト設定、イメージ構築、デザインワークと
進んでいきます。
目次
では、ひとつのコンセプトはひとつのデザインしか生み出せない
ものでしょうか?
もちろんそのような事は有りません。
むしろひとつのコンセプトが生み出すデザインは無限です。
一つのコンセプトを10人で考えたら10通りの異なった
イメージが作りだされます。
皆感性が違うからです、ではひとつのコンセプトを与えられた
1人の生み出すイメージには限界があるのでしょうか?
それこそヘアデアザイナーの能力によります。
デザインを生み出すには、高い精神力や体力、技術が必要となります。
従って「コンセプトからいくつのデザインを生み出すべきなのか」と
いうことは、「いくつ生み出すことができるのか」という能力の
課題であるのと同時に「いくつ必要なのか」という状況の
課題でもあります。
優れたひとつの作品は、唯一のものだから価値が
あることになります。
デザインもそのひとつです。
ひとつの媒体の中での表現が、いくつかのバリエーションを
必要とする場合があります。
ファッション雑誌のページ10ページ、成立させる場合、
幾つかのバリエーションを求められる場合があります。
このような場合、いくつものデザインを作ったことによって
10ページ表現全体の価値が低くなるでしょうか。
そうではなく10ページ自体がひとつの表現となるので
構成要素のヘアメイクデザインが薄まることはありません。
ひとつのコンセプトに対して、ひとつのデザインだけを要求され
それを30人弱のモデル全てに当てはめる場合もあります。
しかし、ひとつのコンセプトを守りながら全員に違うデザインを
当てはめなければならない場合も多々あります。
そのどちらの方法が必要であったとしてもコレクションの
表現全体の質が高い限り、どちらも同等の価値を持っています。
バリエーションを作るには、相当のエネルギーが必要です。
少なからず表現者の共通した特徴として、ひとつの作品に集中したい
という願望があり、ふたつ以上の作品を作るには・・・
発想の柔軟性と集中力の持続性を問わざるを得ないからです。
ひとつのコンセプトから、複数のデザインバリエーションを
必要とする場合、留意する点を以下に記します。
撮影などの場合時間制限があります。
1. 時間
例えば5カットを要する撮影を考えてみます。
それが9時から17時までなら、撮影時間は8時間です。
そのうち最初の1カットまでにヘアメイク及びスタイリングに
1時間30分要したとすると、撮影を開始した後昼食までに
1時間30分の残りになります。
それまでに1カットは終了できるでしょう。
しかし2カットを要求された場合、次のバリエーションに必要な
時間は30分もありません。
また仮に午前中に1カットを撮り、昼食後は13時から撮影を
再開すると残り4時間で4つのバリエーションを作らなければ
ならないのです。
するとひとつのバリエーションを作るのに必要な時間は完全に30分を
切ることになります。
この例において考えなければならないことは多々あります。
A 最初のデザインと技術設定が、残りのカットに変化をつけやすい
デザインと技術になっているか?B 要求されたデザイン数と撮影時間が適切か?
C 要求されたデザイン数をそれ未満のデザイン数に変更するべき
必然性はないか?
変化に適切なデザインと技術は、時間を支配する上で非常に大切な要素です。
技術的に複雑、手順の多いデザインは、次の変化に対応するのに
相当の時間が必要となります。
つまりコンセプトと撮影時間にマッチした、変幻自在なデザインと
技術を見つけ出すことが重要になります。
ですから、デザイン バリエーションが4つ必要だとした場合
最初のデザインから最後まで変化しやすいことを想定した
デザインを考えなければなりません。
これはサロン現場、特にウエディングのお色直し等の時に
求められることが多く、時間制限があります
撮影などの場合時間制限があり、その中でいくつの
デザイン バリエーションが作れるか、どうしたら変化できるか
常日頃からデザインが思いつかない時のために頭の中を
整理しとく必要があります。
ヘアで考えた場合、いろいろなコンセプトを自分の中で
整理しておきます。
パートの位置による変化、髪の毛のシェイプによる変化
前髪による変化、ストレートから巻き髪に、ウエットにと
髪の毛の質感による変化、風をテーマにした変化など
コンセプトを立て変化づけていくと数多くのバリエーションを
作る時に役立ちます。
メイクの場合、唇の色による変化、アイラインによる変化
シャドウ(色)による変化など、どこが効果的にインパクトを与えられて
変化できるのか、自分の中で整理しておくことが肝要です。
従って1カットめの、ヘア作りにおいては、なるべくナチュラルな
ヘアデザイン、メイクアップも同じように想定しておくことが必要になります。
ワンカットごとに素早く変化させるためにはワンタッチで
変化させられるようにパートの位置を変化させたり、段階を
追うごとにスタイリング剤などを使用し複雑に持っていくことを
考えます。
ベースメイクも、ナチュラル メイクから始まりアイラインを
プラスする、シャドウを濃くする、ワンポイント部分を移動させるなど、
印象を変化させるような技術が理想です。
2. 数
3 .効果
ヘアメイクにおけるデザイン数の決定は、自分で責任を持って決めます。
たとえば10ページの撮影で全てのページを違うデザインに
するべきでしょうか。
効果的かもしれませんし、そうでないかもしれません。
では、10ページ中6ページなら効果があるのでしょうか。
それとも4バリエーションには変化を持たせない方がよいかもしれません。
いずれにしても、決断は最終的に全て作り手である私たち自身に
委ねられます。
デザインバリエーションの数を決定するのは基本的に自分自身なのです。
ですから時間が限られている場合、撮影手順を知っておく
必要があり、場合によってはカメラマンに手順変更を提案しなければ
ならない時もあります。
これはサロンでも言えること・・・?
一つのカットデザインからいくつの仕上げのバリエーションを
考えられるか、日頃から考えておくことが結果的に
お客様の提案につながります。