僕が初めて知ったのはヘアデザイナーになって直ぐのこと美容の業界紙で「カンディン・スキー」の点、線、面を特集していてそれを読んだことで初めてその素晴らしさを知った。
その後、幾何学の特に「点、線、面、」について調べて行った。
ヘアカットデザインを感覚だけで見て覚えろ・・・式から、わかりやすく誰でも一定レベルにまで出来るようにしたのがヴィダル・サッスーンなのです。
彼はすでにバウハウスのカンディン・スキーが教えていたこの理論を知っていた。
その後、僕もベルリンにあったバウハウスを訪れた。
目次
まず幾何学とは・・・?
幾何学を簡単に言うと「自然の力では絶対に作れない人工的なもの」のことです。
正三角形や、円、球などは、どんな自然な力を使っても作れません。
人が計算、設計して作らないと、こういう形は作ることができないのです。
幾何学の基本である、三角形、四角形、円、球、などが発展して今日のビルなどの建造物が設計できるのです。
ちなみに「幾何」は日本語読みすれば「キカ」ですが、中国語では「ジオ」と読みます。
そして、幾何学は英語で「ジオメトリー」と言ます。
美容師なら「ジオメオリック カット」とかよくこの言葉は使われています。
立体的で代表的なものはピラミッドです。
このことを踏まえて考えて見ましょう。
僕のブログでも紹介したことがあるが、デザインをする者にとって知っていて損はないこの幾何学、まず平面で考えて見ます。
地球や宇宙全てのものは、砕いて細かくすると、点になる、そして物事の始まりは、「点」から始まり誕生する。
これだけでも、すごいのに「カンディン・スキー」は、絵画における図形的要素と、絵画的要素の関連を、どんどん発見して行き直線には、色彩が関連して、色があると言っています。
物事は「点」から始まり、「線」、「面」へと発展する、そして「面」は立体につながり、空間をを形成していくとしている。
自然界つまり、四次元の世界は ”時間 + 空間”の世界である、この紙に何かを描くとき、最初に記されるのは点です。
点は次元を持たずに、空間を占めない、点には内も外もない、点はその後に続く、全ての線です。
白い紙に点を打つと、点は小さな黒丸で表示される。
点は全ての始まりです。
四角いキャンバスに点を一つ打つと「求心性」と言った感情が生まれます。
点はいかなる場合も求心的なのです。
点には感情があり、点を見つめると「求心力が」生まれる。点を対角線状の上に打つと、下に落ちるように感じ「躍動」や「不安定」を感じる。
物事の始まりである、点は、紙の中心に打つと、求心力が生まれ見つめていると、吸い込まれるようなイメージを持ちますが
下に落ちていくような動きや、不安定なイメージが生まれます。
点を2つ書くと、見えない線が意識でき、線が生まれる。
点に二つの原理が生じると現れる、二つの原理とはアクティブ(活動、能動)とパッシブ(不活動、受動)です。
点が分離をすると直線が誕生する。
点が三つ以上になると見えない線を感じ形と「面」が生まれる。
点を横に一つ打つと、見えない中心点を意識し、動静を感じます。
また同じ点を無数に打つとアメーバーのような形が見え、「面が」構成される。
線には終点がないとも言われ、点にしても線にしても感情があります。
また線には色があります。
- 水平線
- 垂直線
- 対角線
「線は」、方向性と感情と色を合わせ持っていると言える。直線はシャープ、フレッシュ、または力強さを合わせ持っている。
線には色があると言っており・・・
が感じられると、色についても詳しく説明しています。
横の水平線は、横たわる受動的な線で女性的な線です。
人間の観念にある水平線とは・・・?
その上で立ったり横たわったり動いたりする線、ないし面なのです。したがって水平線は、様々な方向へ広がり冷たい感じのする基本線です。
直線の水平線は、冷たさとか、平坦を感じさせ、私たちは平面で生活していますので無意識のうちに水平線を潜在し水平線を意識した上でバランスを取っています。
安定、静けさなどの感情が生まれます。
水平線が平坦なのに対し、垂直線は「高揚」です。垂直線は無限の暖かい運動性を表す最も簡潔な形態です。
この線は、立ち歩み自ら運動するもので高く昇り成長し、能動的で男性的な線です。
この垂直線は高揚を感じさせ暖かさを持っています可愛らしい、若々しい、躍動、シャープ、エネルギーを感じます。
上に上昇すると暖かく色を感じ、下に進むと暗く沈んでいくように感じます。
この線は、平坦と、高揚を両方持った腺といえます。冷たさと、暖かさとが均衡を保ち、統一され両方持った線といえます。
又、動と静も持ち、不安定な線でもあり、ミステリアスであり、反面インテリジェンスも感じます。
それが、アクティブ(活動、能動)とパッシブ(不活動、受動)です。
線の一方の端が静止(パッシブ)で、もう一方の線を無数にズラスと、円が面ができます。
四角のキャンバスの中で中心に点を一つ打つだけで、見つめると何らかの感情が生まれます。
その四角いキャンバスに、中心を通る任意の直線と中心を外れた任意の直線を「カンディン・スキー」は描いています。
中心を外れるだけで、また違った感情が生まれます。線は、狭い幅の直線から幅を秘匿するだけでも、見た人の感情が変わります。
曲線の誕生の前に、折れ線を考えてみう
人体は、美しい有機的な曲線でできている。しかし骨格は、関節(点)を有する「折線」でできています。
つまり折線は、直線と曲線の中間に存在する要素です。折れ線は曲線に変化する。
折れ線=角のある線=は二つ以上の直線が組み合わされてできる。
A )二つの折れ線は角度をによって点である先が鋭くも鈍角になります。また3つの交わることない方向を示します。
鋭い角を持った折れ線は、刺さるような恐怖を感じます。そかし同時に、若さや、青春と言ったニアンスを表現することもできます。
B )また60度の角を有する折れ線を合わせると、正三角形を形成し90度の角を有するものは、四角形を形成します。
C) 折線は角が多くなると、例えば五角形、8角形と角が多くなるほど円に近づいて行きます。
折れ線の場合はどんな場合も角の(点)が確認できますが、円になると点は確認できません。
D) 曲線は内から外に膨らむ力が感じられ、同時に外側から内に押し込もうと言った圧力を感じます。
曲線の内面性は、角のトゲトゲしさがなく、「弧には」忍耐性を多く秘めた力が加わる。
それを円熟と呼ぶ。
正円になると、面ができ、円の中に中心点を感じようといった感覚が芽生えます。
折線の「角(かど)」は点になっている。平面の中心も、点がある。
参照:デザインする上で考えなければならない要素とは?
平面から立方体へ・・・?
円が回転すると球ができる。円形のものは本質的に円の要素をとどめる。
球体は地球をイメージし、人によっては母のオッパイを感じ母性を感じる。
同時に、丸みは、親しみや、柔らかさ、温かさを感じる。
正三角形の各頂点から、その一辺の長さと等しい距離の位置に第四の点を取ると、正4面体ができる。
一つの正三角形から、新たに3つの正三角形が作られた。
正方形から、もう一つの正方形を持ち上げて、側面に新しい正方形が4つできるまで上昇させると、立方体が生まれます。
形をイメージしたり設計する場合、平面図を描き、立方体へと組み立てていく。
人間が形をイメージしたり平行バランスを見るとき、必ず、点と点を結び、見えない線を感じ取り、イメージするのです。
特にヘアの左右の長さのバランスや、形をイメージするのも点と点を結んでイメージして測ります。
点を三つ打てば、三角形を見えない線を感じ取りイメージできます。
もちろん直線と、曲線では人に与える、イメージ(感情)が違い、曲線(ウェーブ)の大きさによってもイメージは変わります。
この、点、線、面、を使い分けることであなたのイメージを表現できるのです。
お客様の要望に答えられないのはニアンスが共有で鍛えないのと表現できないからだ、そのニュアンスとは・・・動画