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今までの洋服が似合わなくなった時、あなたはどう対処しているのでしょう?

過去に何回も経験した洋服がシックリこない

美容師になろうと決めた、一つのきっかけが、おしゃれな人が好きだった事も
あると思う。

またファッション界への憧れも多くファッションデザイナーやモデル
のヘアメイクなど、いつも綺麗な人に囲まれて仕事をするのは楽しそうと感じた。

以前美容師は白衣を着なくてはいけない決まりがあり、どうにも病院みたいで
おしゃれと現実にはギャップがあった。

しかし女性美容師が圧倒的に多かった中で白衣を着てても女性の場合
メイクをきちんとして、自分のヘアもいろいろアレンジしたり、ネイルを

したりと、それなりに個性の表現ができて、周りには綺麗な人が多かった。

僕自身は白衣をなんとかしようと考えていた時、パリで柔らかいヘア女性を
表現するのが、とてもうまい美容師の作品が目に止まり、パリの
サン ジェルマン デ プレのブルーノ・ピッティー二(Bruno Pittini)

彼のお店を訪ねて行ったことがある。

 
ブルーノは日本が好きな事もあって気持ち良くお店を見せてくれた。

その、お店で着ていた少し厚手の生地で大きなワイシャツのようなデザイン
膝上ぐらい長い丈、その下に黒の細いスパッツのようなスラックスを自分自ら着て
とてもカッコよく見えた。もちろんスタッフも着ていた。

シャンプースペースのタイル張りの壁には日本がの江戸時代頃の大衆浴場
で女性達が髪をを洗ったり体を洗ったりしている浮き絵が描かれており
制服姿で仕事をしているスッタッフとその制服がてもマッチしていてカッコよかった。

それをヒントに僕の店でも制服を作ったのです。

これが、お店の個性になって日本人にも意外と似合っていた。

その後、私服でも、お店専用に着る事で許可が下りるようになり
いつの間にか規制がうるさく無くなったのです。

 


 

洋服への関心

20代後半からロンドンに行くようになって、美容のアカデミーに入り
そこを起点に、個性的なファッションがあるようなストリートに出かけ
色々なファッションを見て良く歩いた。

 

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アカデミーに来る生徒も、みんな個性があり、かなりのカルチャーショック
受けて、ドップリはまっていった。

僕自身も30代半ばまでは細かったので、パンクテイストや、海外に行くたびに
ファッション テイストが上から下までいつも変わっていった。

 

洋服が似合わない

お店でも徐々に一人一人の個性を出すように、特にアーティスト風に見える
ようファッションを強制した。

僕自身、毎回ファッション テイストが変わった為、1年もすると飽きてしまい
また着回しが全然きかない、またコーディネートが全然うまくいかないのです。

 

 
その頃いつも心がけていたことは、お客様に「どう見られるか」より
自分が1日楽しく「自分が心踊る」洋服を、イキがって着ていたような
気がする。

それは海外に行くたびにカッコ良いファッションをしてるブディックの
スタッフやストリートで見かけた人に声をかけ、どこで購入したかを

聞いたり、自分が追いかけるファッション像がいつも変わっていた時期がある。

 

気がついた事は・・・?

そこには自分の個性とかは全然なく、気にもしていなかった。

しかしおしゃれ仲間の中に入って知ったことは、ロンドンにしても
パリにしても、おしゃれな人は、自分の個性が表現できる洋服は何かを
良く知っている人だと言うことに初めて気がついた。

僕のように「今はこれが好き」と言った人真似ではなく
20歳後半の年頃でも、うわついてなく小さい頃からの積み重ねが

自分の個性を表現しているように、一貫性があるのです。

 

洋服に対しての自分探し

一体僕は何が心底、好きなのか見つめ直すことになった。

音楽にしてもロックやフォーク、クラッシックも好きになり
アンビエントから、テクノまで、そのジャンルの中に好きなものが
あり、なかなか決められない。

インテリアも伝統的なクラッシックなものから、アートデザインのものや
北欧系の飾り気のないあっさりした物まで好きなのだ。

このミハー的な自分の決められない気持ちが逆に美容師に向いてたのかも
しれない。

 

美容師にとって大切なことの一つに・・・?

もちろん技術が上手いことは最低限必要だが、お客様のファッションや
持ち物によって、またコンサルテーション(打ち合わせ)によって

そのお客様が好きであろうことが、すぐにイメージできることだ。

僕にとって色々なファッションを経験してたこともあり、ファッションを見た
だけで、その人が好きであろうヘアがイメージできたのです。

例えばロンドンのシティーで働く女性像や男性像が、また海外のクラブで
週末に集まるストリートファッションの子達がしているヘアを自然に

目にしていたことが、ヘアイメージすることに随分、役立って行ったのです。

 

自分らしい「自分定番」を作る

美容師としての仕事には役だったが、自分の個性は何なのか中々
見つからなかった。

多くの白人を見ているうちに、ベージュや薄いグレーといった色や
ピンクといった派手な色にも憧れたが、どうにも似合わない、せいぜい
スポーツをするときぐらいなのです。

白人は、色が白いからベージュがとても上品でよく似合う、ピンクも
同じ、しかし黄色人種は、肌の色が中途半端でその良さが出ない。

あるとき、ふと「なんだか手持ちの服がしっくりこない」と感じたとしたら
その服は元々あまり似合っていなかった可能性が高いのです。

もちろん女性は色白の人も多くメークアップやヘアの色を変えることで
調節できるが男性は中々難しいのです。

 

30代後半から

手持ちの服がしっくり、こなくなった原因を考えてみたが
「色」の問題がかなり大きな影響を与えていることに気がついた。

たまたま黒を基調にした洋服 (コムディーギャルソン、ヨージヤマモトが)
出てきたこともあり黒を自分の基本カラーにする事にした。

色が地味な分デザインで遊んでいた2人のデザイナーは
僕の定番として、よく着ていたが、それと同時に、海外ブランド

サンローランや、アルマーニー、ジャンヌベルサーチなども相変わらず
追っかけていた、しかし黒色を基本にしても、それらとの組み合わせは
どうしてもマッチングしなかった。

 

その後、体が太ってきた事もあり・・・・

Vネックのセーターやシャツにしても、全然似合わなくなった。

だんだんカラーもダーク系の、黒、ネイビー、グレー、カーキ
ぐらいに絞られ洋服を選ぶようになったが、全然どれを着ても
似合わない。

 

原因は・・・・?

体が太り体系が変わった事だ。

基本色は決まったのだが、現役美容師としては、人とは違う
個性はどうしても必要だった。

スタッフにおしゃれするように強制しといて、体が太ったからと言って
普通は許されなかった。

やはりファッション業である以上、美容業会でもおしゃれな美容師像
みたいな基準が暗黙のうちにあったような気がする。

どのパーティーに出ても常に、おしゃれ度と呼べるような価値基準があり
業界雑誌は、店の売る上げや人気度と、おしゃれ感そこで働くスッタッフ
たちは、常にその尺度にさらされていた。

 

好きな似合う洋服でフルコーディネートを作る

体が太ってからは基本カラーを決めて、スラックスはカジュアルな
気に入ったデザインを海外に行ったときにテーラードの地味な

ネービーカラーやストライブの生地でコピーさせて、それと
コーディーネートさせ、靴までフルコーディネートで3着ぐらいを
着回しをしていた。

1年に2回衣替えして計6着そうしている間に、Tシャツや
アクセサリー、スカーフなどを変えるだけで、新鮮に見えた。

 

最近の理想とブールージーンズ

ここ何十年も洋服と言えるものは購入していない。

僕が50代後半からはシンプルな白のYシャツとブルージーンズで
個性的に見えて似合う男になりたいと思うようになり・・・

それ以前から、お店でのブルージーンズの着用を禁止していたので
プライベートやパーティーで着るために、50〜60着ぐらいのブルージーンズ
は購入していた。

 
ビンテージものから、デザインもの、ダメージ加工も自分で作ったり
穴の空いたジーンズに真っ赤や、チェック柄の当て布を縫い付けたものまで
しかしどれを着ても似合わなかった。

蚤の市で買ったアクセサリーやチェーンをつけるなど、
ワンポイントプラスしないと、似合わないのです。

シンプルに着た、だけだと本当にダサくなるだけなのです。

これは年齢さなのか、体型の違いか・・・・?
一番大きかったのは、やはり体系の差・・・これは大きい

 

白いシャツとジーンズが似合うには・・・?

もちろん体型や骨格の差はあるが、シンプルにカッコよく着こなすには

デザインが自分に合っている事が大切。

似合っている人は、みんな自分にこだわりを持ったセレクトをしていた。

 
ロンドンのジーンズ店で同じぐらいの年齢で、体型も同じぐらいの
ショップ店員が、僕が色々試着しているうちに、

あなたには、これが似合うよと持ってきてくれたジーンズがやはり
一番似合うような気がして購入した。

やはりデザインが決めてか・・・?

もう一つはグッチでデザインしていたトムフォードデザインのジーンズ
この2本が僕のメインになった。

あとは思入れが深かったが、ほとんど処分した。

何が違っていたのか、ロンドンで購入したのは後ろのポケットの位置が
かなり下についていたのと太さがデザインされている。

今や日本でも当たり前になってきたがジーンズの後ろのポケットの大きさと
位置が下にあることで、当時流行りのヒップハンガー(ズボンを下にずらすて着る)

ニアンスが出ているのです。

それでいて、太っている僕でも着れるように股上はやや深め、なのですが
後ろのステッチの入れ方が股上が浅く履いてるように見えるよう
デザインされているのです。

トムフォード デザインのジンーンズは価格が高かったことと今はグッチのデザイナー
では無い、稀少価値(自己満足)です。

あえて言うなら、デニム素材の厚さ加減と色の出し方が違うような
気がする。

今は自分に似合いそうな太さに直して、コーディネート
しています。

 

白いシンプルなシャツ

これもアンティークの素材の良いものから、イタリアデザイナーの
ものなど購入していましたが、なかなか普通に見えて似合わない。

10年前に購入したデイオールの白いシャツ(多分ジョンガリアーノデザイン)

何が違うのか・・・?
やはりその時代に合わせたデザインに仕上がっているのです。

襟の幅や袖の太さ、サイドやバックのシェープが女性のシャツと
同じようにデザインされていたり、第一ボタンを外した襟元の
空き具合などやはり違うのです。

そのことで太って見えなく、単なる白いシャツなのですが
何か違って見えるのです。

やはりデザイナーが試行錯誤して作り上げているだけの事は
あります。

 

着れる喜び

最近スリムになったことで、デイーオルの白シャツや、カルバンクラインの
デニムシャツなど多くのものが着れるようになった事

薄手のセーターや思い入れの深かったスラックスなど、すべて着れる
ようになりました。

その時代のトレンドはもちろん変わるのですが、シンプルなものは
巡り巡ってトレンドに近い味を持っています。

洋服を着こなすのは体型が大事なことは間違いない事実です。

また年齢と、ともに昔、地味だったものが似合う年齢になった事も
大きいかもしれません。

似合う似合わないは他人が決めること、大切なことは自分自身の
中身が、インテリジェンスが磨かれていることかもしれません。

 

 

tomio23