拡張の世紀―テクノロジーによる破壊と創造 ブレッド・キング著者という本を読んだのでご紹介します。
デジタル革命を扱った書籍は数多くあるが、この本はデータに基づいており、書かれたのは2018年だがすでにそうなっていることも現実味を帯びていて、特に冒頭その未来(スマート化された社会)といった、生活をストーリーに仕立てることで読みやすく分厚い本だが引き込まれて読んでしまう。
この本は、「医療、交通、物流、商業、都市」など、大きく分けて書いている。センサーから得られた情報によってテクノロージの進歩が急速に進化しライフスタイルや、ワークスタイルなど大きく変わることを予測している。
人や組織、産業、社会がこれから激変に直面していくことは間違いない。そのことをポジティブにとらえ、前向きに行動していくという心の持ち方が大切なのだろう。
目次
ディスラプション(disruption)とは・・・英語で「崩壊」。つまり、すでにある産業を根底から揺るがし、崩壊させてしまうような革新的なイノベーションのことを言います。
はじめに蒸気機関車が生まれたことで産業革命がおき、蒸気機関を使うことで機織りが人間の手から機械に変わり大きく変わったこと、この用の大きなディスラプションを何回か繰り返し、現在に至っている。
その急激な変化の加速が100年帯だったものがここ10〜20年の間に急激に変化を起こすようになり、2020年代からは数年単位で変化起こすことが説明されている。
これはガラー系の携帯からスマホ、特にアップルのiphoneが出たことによる急激な変化、今や電話機能というより昔で言う大きなスーパーコンピューターの性能を携帯電話といった形で持ち歩いているのです。
機能拡張というと、Googleクロムで機能拡張をすることでブラウザーが色々な機能をプラス(拡張)出来ることから、僕などは、初めて使った言葉です。
このように携帯は、もちろん鉄道、航空機、自動車、住宅など色々な機能拡張が行われ知らない間にすごく便利に使っていた、といったことになるでしょう。
その一環として携帯で商店やコンビニの支払いは出来るようになり、今年中にはほとんどの人が現金を使わなくなりスマホ決済(電子マネー)に変更するでしょう。
腕時計がスマートフォッチ、になり、運動や、その日の摂取カロリー、将来的には自分の病気やウィルス感染に至るまで教えていくれるようになるのは確実だそうです。そうなりつつあります。
携帯やスマートウォッチなど家の中でも、その人の好みや日常の生活活動などすべてがAIにより読み込まれ、車、飛行機、ホテル、ウーバーなどのタクシーなど、またドアの鍵の解除から家の電気色々なスイッチなどすべて自動で出来るようになります。
もちろんスーパーなどで野菜などを「携帯のカメラ」でスキャンすると3Dで生産者の直接の声など聴いて選ぶことが出来るようになります。
自分が食べた食事をスキャンすることで摂取カロリや栄養素などもわかり、次に何を摂取すると良いかが判断できます。
個人情報の漏洩を心配されている人は多いはずですが、逆にAmazon,Facebook、など何かと個人情報を書き込むことが多い、また携帯の顔認証システムなどで、あなたの個人情報はすべてAIによって把握されています。
あらゆるマシンは目を凝らし、耳を澄ませて、ちくせきされ僕たちがWI-FIを使ってネットワークに参加することであらゆる好みや、写真を取ることで日時や時間など情報が蓄積され「プライバーシー」はすでに無くなっています。
これが良いことかどうかではなく、このことがもたらすメリットもあります。将来的には世界的に個人情報が共有され、そのことによって海外旅行等で入国やホテルのチェックインなどすべて携帯もしくは「モバイルデバイス」でチェックインできるようになります。パスポートを持ち歩く必要がなくなる。
携帯での顔認証や口座、電子マネーによってスマートウォッチでも飛行機や電車バスなどの支払いはすでにできつつあります。
ですから個人情報はメリットが多いとされている。いやがおうでも、すでにかなりの個人情報は露出しています。
AIによる自動運転など、すでに始まっていますが、まだ人間のほうが安心と思っているかもしれません、しかしこの本では人間の計算能力より、アルゴリズムによってAIの能力のほうがミスが少なく計算能力は高いと言えるとしています。
ますます機能拡張によって人間の能力を遥かに超えるでしょう。
すべての車が自動運転になると「事故の確率が」人間よりも遥かに少なくなるそうです。3Dプリンターの普及により料理などもレシピをダウンロードすることで、パンから料理まで自動で出来ます。
これは医療現場でも自分にあった臓器など作ることが出来、人間のあらゆる部分を新しい部分に取り替えることが出来き機能拡張出来るとのことです。
すでに病原菌を突き止めるために、粒子上のものを血液の中に注入することで、ピンポイントで発見できそのデータも蓄積され治すことが出来ます。
認知症も認知症になる部分を新しいものに機能拡張することで治り、目のヒトミ部分のレンズを交換することで今まで見えなかった遠くのものが、今見えてる数十倍の遠くまで見えるようになり、猫のように暗闇でも見えるようになるものまで開発されるなど、読んでいてありえる話だと感じます。
スマートシティーがあちこちに出来る。その中では電気は再生エネルギーに変わり台風などの被害から防ぐことが出来、環境に優しく冷蔵庫なども購入したものが切れそうな時点で知らせてくれて、必要なら「お願い」などというと注文から配達までしてくれる。
トヨタは富士山の近くにスマートシティー構想を打ち上げ作り上げるようだ。
興味のあるところから読むと良いと思うが、どれも現実性のある未来が描かれている。ガラス面や壁面に特殊なものを吹きかけるとスクリーンになり指のジェスチャ機能やSiri(シリに呼びかける)ことで入力、もしくは自分がイメージした文章が書き出せる様になる可能性すらあります。
老人の介護が問題になっていますが・・・老人一人ひとりに好きなキャラクタのロボットとお話ができて、そのロボットは老人の好みや病への対応なアルゴリズムとAIによって久しいお友達件介護人になりえます。映画の「her/世界で一つの彼女」のようになるでしょう。
ブレット・キング著者は、映画好きでも知られていて「マイノリティ・リポート」トムクルーズ主演、2002年に公開されたアメリカのSF映画を紹介しているが、公開直後見た時には漫画みたいで、おまり面白くないような気がしたが・・・NETFLIXで見なをしてみると、まさにこの本に書かれているような世界が表現されていて興味深く見直した。
ドローンの開発により一人乗りドローンなど交通手段も変わるだろ、その他多くの興味深いことが描かれている。
2019年から今まで一番興味深くおすすめの本だ!
拡張の世紀―テクノロジーによる破壊と創造