美人に見える「空気」のつくり方 きれいの秘訣81-2
メイクは鏡からできるだけはなれて
この本で紹介している中でファッションやメイクについてフランス人と
日本人の違いについて紹介されている。
目次
フランス人と日本人の差
ある日本人女性がホームパーティーを開き、フランス女性を家に
招き入れようとした時、彼女が一言「靴のまま入って大丈夫?」
「日本では靴をぬぐのがルールー」と答えたところ、彼女は
幾分ショックを受けて様子で、「このままでは入れない、家に帰って
洋服を着替えてこなくちゃ」とくるりと背を向けたのだという。
えっ?どうして?
「今日はね、ハイヒールのバランスで全体をコーディネートしたの。
だから靴を脱いでしまっては、すべては台無し。裸足になる前提で
考え直してくるわ」
ここが日本女性とフランス女性の「差」を顕著に語るエピソード。
美しさの定義や女性としてのあり方に、実はとてつもなく大きな違いが
あることを・・・・
つまり自分の「距離感」がまったく違うのです。
引きの目線でバランスを取ろうとするフランス人女性、3メートル
いや極端に言えば10メートル先から見た自分が美しくなければ行けない。
という視点だ、だからハイヒールを突然奪われるなんて、けして
ありえない。
メイクにも違いが
メイクも『ファンデーションより、マスカラ、』近くに寄って初めて見える
何かを隠すのではなく、ひいてみたときのインパクトを重視するのです。
それに対して、鏡の中の自分がすべてと考え、寄りの目線でミクロの美しさを
磨こうとする日本人女性。
顔一つ分の距離で、鏡を覗き込んで顔を見るから、毛穴一つ、シミ一つに
一喜一憂する。
メイクはそれらの欠点を隠すためのものになってしまうのだろう、
それではどんどんネガティブになっていくばかりじゃないかと
思うのです。
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私達は繊細さや、器用さと言う、元々持っている才能で、点ひとつ、線一本に
正確なメイクはマスターしたはず。
だから次は大人になるほどに、勇気をもって鏡との距離感をできるだけ
広げて自分を見つめてみよう。
そうすれば、あなたのシワや毛穴なんか実は見えてない、誰も興味を
抱いていない事に気づくはずだから。
大切なのは、あなたが放つ「印象」。
それはきっと、鏡との距離が近づくと見えなくなるものだ。
そして、自分の印象を客観的にコントロールできなくなった途端に
私達は老ける。
そう自覚してメイクとつきあうべきなのではないか、そう思うと
言うのである。
この指摘について
そういえば僕には、こんな経験がある。
メイクを勉強したての頃、そばかすの多いモデルをメイクする事になった
自分の作品撮影だったのだが、そのそばかすをコンシーラーやファンデーションで
きれいに隠そうとファンデーションを塗りすぎてしまい、すごく厚化粧に
なったことがある。
僕としてはモデルの綺麗な素肌とヘアを、共に見せたかった、たまたま空いていた
モデルが、そばかすの、多い子だったのだ、それにばかり気になり
厚化粧になってしまった。
あとでスタイリストに言われたこと、「そばかすもその人の個性だから見えて
いいんじゃないかと」
なるほど、僕の作品の中にそばかす美人がいても可愛い子だったので、何ら
問題ないことに、思い知らされた経験をした。
それからメイクの何たるかがわかった気がしたのです。
年齢が言った人ほど下地を整え、ファンデーションは薄く、
シャードも自然に、アイラインとマスカラ、リップと他を強調することで
ナチュラルで、その人の個性と人間味あるメイクが出来るようになった。
息子とフランス人女性が結婚することになり、彼女の家族もとへ、フランスに
行く機会が多くなり、
感じた事は?
スカーフの使い方と、オーデコロンの使い方、メイクやファッションセンスは
やはり大きく違う。
娘のフランス人が、コーディネートするものは、シンプルで長持ちしそうで、
小物使いにエッジが効いてステキに見える。
素肌が育つ「ベースメイク」、素顔が育つ「ポイントメイク」
ベースメイクは、肌の粗を隠すためにある。
そう思うと、隠された肌は気を抜くのだろう、「どうせ隠されているのだからいいや」
と素肌のクオリティーが落ちていく。
一方ポイントメイクは、
顔の不具合をごまかすためにある。そう思うと。今度は顔が気を抜く、
素顔のクオリティが落ちていくのだ。
肌にも顔にも、間違いなく意思があり鍛えられたり、甘えたり、成長も
するし、退化もすると言うのだ。
だから日常と共に過ごすベースメイクは「隠す」から「生かす」へ、
ポイントメイクも「ごまかす」から「生かす」へと、ベクトルをすっかり
変えてしまうのがいい。
そう気持ちを入れ替えると、自ずと「加減」が見えてくるからだ。
ベースメイクは色も質感も、あくまで自分の素肌の延長線上にあるものを
選ぶこと。そして肌にぴったりと寄り添ってストレッチするようなモノを、
極力薄く。シワや毛穴など凸凹が気になる部分は、できるだけ塗らない
ようにする。
美人に見える「空気」のつくり方 きれいの秘訣81
ポイントメイクは、他人にばれる嘘はつかないのが大前提。
著者、個人的には、つけまつ毛や、アートメイクはもちろん、
悪目立ちする過剰なラメやパールは避けるべきとだと思っているとのこと。
年齢と共に、ブルーや、パープルの色はやめて、ブラウンやグレーを
選び、陰影をつけること、奥行きや立体感を感じさせるメイク感を工夫し
メリハリつける。
眉や目の輪郭、唇の輪郭など年齢と共に乱れる顔の直線には、できるだけ
「見えない線」を足して、ぼんやり感をソフトに締める。
まったくその通りです。
フリーランスの経験あるメイクアップアーティーストは、皆
知っていることだが、再認識させられる。
メイクは「欠点を隠す」より「長所を生かす」
フランス人女性と日本人の、美の定義にはたくさんの違いの中で、決定的な
もののひとつ、それが「他人と比較するか否か」。
とにかく他人と比較するところから自分に足りないものを見つけて
何かを隠したり足したりする私たちに対して、むしろ他人と
同じになるのは嫌とばかりに、自分しかないものに目を向け、
それを強調しようとするフランス人女性。
そこにも大人のメイクのヒントがあるのではないかと、思うのです。
自分に平均点以上を求めて欠点隠しに必死になるメイクは、カモフラージュ。
ただそれは年齢を重ねるごとに、どんどん息苦しくなる。
ネガティブな物のような気がする。
一方、肌なのか、目なのか、唇なのか、輪郭でもいいし、まつ毛でもいいのか
も知れない。
自分の長所を愛して強調する事で、欠点に目が行かなくなるメイクは
きっとポジティブなカモフラージュ。
大人には、その考え方のほうが断然いい。美しさを手に入れる、シンプルな
発想の転換。
今回は大人のメイクについて紹介してきたが、「メイク下手に必要なのは」
距離感を取ってどう見えるか、あまり近すぎて細かいことを気にするより
3メートルぐらい離れてメリハリがあるかどうか、自分の長所を見つけて
そこにポイントをおき、強調する事で、細かいところ目が行かなくなる
3メートルの距離感で好感が持てるメイクを工夫する。そのためには
「形」と「立体感」と「血行」を意識することと強調している。
メイクの目的は決して「メイク上手」と思われることじゃない。
あくまでも自分にほんの少しだけの自信を持てるようにすること
だから相手との距離感はとても重要と説いている。
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